夜勤専従の看護師とは、常勤のように日勤と夜勤の両方で働くのではなく、夜勤だけを専従に働く看護師のことです。この働き方は、かつては非常勤採用が多かったのですが、最近は常勤で夜勤専従の勤務も珍しくなくなってきています。
しかし夜勤専従の看護師業務は大変でキツイというイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。実は夜勤専従看護師は職場選びを誤らなければ高収入となりやすく、また自由な時間を確保できる等、メリットが大きい働き方でもあるのです。
そこで今回は夜勤専従看護師の働き方と注意点について、詳しく紹介します!
看護師の夜勤72時間ルールに関して
かつて夜勤専従看護師で常勤という働き方は存在していませんでした。その理由は、法律で看護師は夜勤で72時間以上働いてはいけないと定められていたからです。しかし 2012年の法改正で夜勤回数の上限が撤廃 されました。
そのため72時間以上夜勤に入れるようになり、夜勤専従で尚且つ常勤という働き方が選べるようになったのです。そして現在では 夜勤専従の看護師として働く人が増え、求人も多く見られるようになりました。
もちろん以前からの働き方である、夜勤専従看護師で非常勤として働いている人も少なくありません。
しかし、より効率的に高い給与が欲しい場合や、日中にどうしても外せない予定がある場合に常勤で夜勤専従看護師として働く人は増えてきているのです。
夜勤専従看護師(常勤/非常勤)の時給・日当相場
常勤の看護師が夜勤をする場合は、夜勤手当として給与に上乗せられる場合がほとんどですが、夜勤専従はそうではありません。
夜勤専従看護師は日勤がないので、非常勤となると夜勤前提で時給が決定されます。その 時給相場は2000円~2500円程度 です。
当然地域によって時給に差はありますが、都心部に近い病院程、時間給は高い傾向があります。そして日勤で働く非常勤の看護師と比較すると 時間給が400円以上高く設定されている ところがほとんどです。
したがって子育てなどでどうしても週に2~3日しか働けない場合は、夜勤専従の非常勤として働いた方が、手元にお金は残りやすくなります。
また非常勤の夜勤専従看護師は、時給ではなく、日当で給与が定められている場合も少なくありません。その場合は 30,000円~35,000円程度が相場 となります。
この日当も都心部に近い方が高い傾向があり、 好待遇なところになると日当が40,000円 前後のところもあります。
しかしあまりにも高い日当を用意している医療機関や施設は、一人夜勤もしくはかなり忙しいなどそれなりの理由がある場合が多いので、職場選びは慎重に判断することが大切です。
では夜勤専従看護師で常勤の場合、給与はどの程度なのでしょうか。看護師の全国的な年収は450万円~500万円です。
夜勤専従看護師はその金額よりも50万円~100万円程度高い年収が設定されているところがほとんどです。都心部に近くなれば初年度から550万円~600万円の年収を提示している場合もあります。
但し、夜勤専従看護師として働くのであれば、二交代制(夜勤)、三交代制(準夜勤、深夜勤)の違いは理解しておかなければいけません。
二交代制夜勤は日勤に看護師と入れ替わる形で働くので、その 勤務時間帯は17時~翌朝9時 くらいとなります。 勤務時間は16時間前後 です。
三交代制の場合は、 準夜勤 と 深夜勤 に分かれます。
夕方17時~23、24時頃までが準夜勤です。
深夜勤務は23、24時~9時頃までの勤務となります。
ここまで紹介したものは、二交代制を前提に紹介していますが、三交代制になると日当は18,000~25,000円程度が相場となります。
1日に16時間働くと拘束時間が長くなるので、それに応じて給与は高くなりますが、体力的に不安がある場合は三交代制の医療機関・施設の方が適しているかもしれません。三交代制の方が肉体的な負担は少なくなるからです。
二交代制、三交代制のいずれにしても夜勤専従の常勤看護師と、通常の常勤看護師の給与差が少ない医療機関・施設は少なからず存在します。その為転職の際は求人情報をしっかりと読み込むことが欠かせません。
しかし給与を重視して就活するなら、夜勤専従の常勤看護師は検討すべき働き方の一つといえるでしょう。
夜勤専従看護師1日のスケジュール
ではここからは、夜勤専従看護師の1日のスケジュールを紹介します。日勤の中に夜勤が含まれた働き方と夜勤専従では働く感覚が大きく異なります。夜勤専従の求人にエントリーする前に自分にできるかどうか、しっかりとイメージしておきましょう。
<交代制勤務の場合の夜勤スケジュール例>
16:30~17:00 | 出勤、申し送り |
17:30~19:00 | 夕食対応 |
1:30~3:00 | 休憩(食事、仮眠等) |
7:00~800 | 朝食対応 |
8:30~9:00 | 申し送り |
2交代制の場合は、このように勤務時間が長いので7時を過ぎたあたりから、眠気など身体の怠さを感じる場合が少なくありません。
1時間、ないしは1時間半の休憩でどれだけしっかり休めるかどうかがかなり重要なポイントです。
夜勤専従看護師の注意点
看護師業務に限らず夜勤で働くことが身体にとって負担となります。しかし日勤と夜勤を繰り返す働き方は夜勤のみで働くよりもさらに身体の負担となる可能性があります。
なぜなら日勤と夜勤が混ざっているとどうしても生活リズムが安定しないからです。その為夜勤専従の方が、夜勤を含む常勤で働くよりも体の負担が少なくなります。
しかしながら夜勤専従で働くのであれば、体調管理には注意が必要です。通常の夜勤を含む常勤とは異なる夜勤専従勤務に合わせた体調管理をしなければなりません。
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看護師の夜勤専従求人情報
看護師夜勤専従は常勤ならプライベートの時間がつくりやすく、高年収となりやすいというメリットがあります。また非常勤で働き夜勤を掛け持ちすれば、自由な働き方も可能となります。
夜勤専従看護師は、看護師全体からすれば少数派です。その為通常の常勤であれば競争率が高くなる人気病院でも、夜陰専従であれば競争率は下がる可能性もあります。
ただし条件が良い求人は激務である場合が少なくありません。夜勤専従看護師として働く際は求人情報だけでなく、夜勤の就業環境についてもしっかりと確認することが大切です。
まとめ【夜勤専従看護師として働く際は、職場環境を確認しよう】
- 夜勤専従看護師は、日勤と夜勤を同時に対応するよりも体調管理しやすい
- 二交代制勤務は給与が高い傾向はあるが、体調管理が欠かせない
- 夜勤専従看護師として働けばプライベートな時間が確保しやすい
- 通常の常勤看護師よりも夜勤専従看護師の方が給与は高い傾向がある
- 夜勤専従看護師として就職する際は、雇用条件だけでなく職場環境の確認も大切
ここまでお伝えしたように、夜勤専従看護師として働けば高い給料が受け取れる可能性が高いだけでなく、自由な時間が確保できる可能性もあります。
また多くの医療機関が夜勤専従看護師の人手が不足しがちなので、就職すれば重宝がられる可能性が高いといえるでしょう。
しかし夜勤の職場は、激務もしくは夜勤を全て一人でこなさなければならないような現場もあります。夜勤専従看護師として働く際は職場環境の確認だけは欠かさないように注意しましょう。
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