【山口・下関】看護師が転職したい人気病院ランキング！評判や給料を比較

およそ138万人の人が暮らす山口県は、高齢化率が30％を超え、深刻な少子高齢化問題に直面しています。

高齢化の進行により、がん、脳血管疾患、心疾患の死亡率も高くなっており、県内ではこれら3大死亡原因に対応できる医療施設の充実および医師の確保が差し迫ったの課題となっています。

また、山口県の医療状況で特筆すべきなのは、県庁所在地である山口市以外に医療施設が集中している点です。

大規模病院や救命救急センターを備えた病院は山口市を含む山口・防府医療圏よりも県西部の下関医療圏に偏っており、地方では珍しい、新たな医療格差問題が生じています。

そこで今回は設備・待遇ともに充実傾向が高く、転職者からの需要も高い山口市・下関市・宇部市を中心に人気病院をランキング付けして紹介します。

山口市・下関市・宇部市の看護師が転職したい人気病院ランキング８院

山口県内にある全１４５病院を、経営力、病床の稼働数、離職率、給料、サービス残業、看護師の口コミなどを総合的に分析し、ランキング形式で紹介します。

病床数の少なさと離職率と年収の悪さは比例しているため、診療所やクリニックはランキング外としています。

１位：山口大学医学部附属病院

 
災害医療拠点としての役割も持つ県内唯一の特定機能病院

1944年に設立された山口大学医学部附属病院は、高度救命救急センター（3次救急病院）、都道府県がん診療連携拠点病院、総合周産期母子医療センター指定病院などの指定を受ける県内唯一の特定機能病院です。

また山口県DMAT指定病院でもあり、ドクターヘリと運航基地を配備。運行開始以来400件以上の出動実績があります。

現在は新病棟の建設を進めており、最新医療機器の導入のほか院内保育園もリニューアルされる予定です。

個人の負担を軽減する勤務体制と女性に配慮した設備

同院の看護部では、2015年度から固定チーム継続受け持ち制（ペアラウンド方式）が導入されました。

日勤帯の業務をペアで行うことでお互いの仕事を分担・補完でき、個人の強みや特性を活かした対等な看護の実現が可能となっています。

福利厚生の面では、女性スタッフ専用の更衣・休憩・仮眠室「ルームキートス」が特徴的。夜勤明けだけでなく体調不良の際にも利用でき、生理や妊娠中など女性ならではの事情を考慮してくれています。

山口大学医学部附属病院の基本情報

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２位：宇部興産中央病院

 
企業立病院から地域を支える急性期病院へ変換

宇部興産中央病院は1953年、宇部興産株式会社の企業立病院として誕生しました。

その後一般にも開かれた総合病院として診療科や病棟の増設を行い、現在では市内で2番目に病床数が多い宇部市を支える急性期病院となりました。

年間の救急車搬送件数は約2,000件、手術件数は約2,200件程度。2018年には救急センターや内視鏡センター、脳卒中センターを備えた新棟が建設され、更に医療機能を充実させる予定です。

育児や介護と両立しながら働ける休暇制度、勤務形態を用意

ワークライフバランスの推進に力を入れている同院では、休暇や子育て・介護支援制度が整っています。

年次有給休暇は最大40日まで繰り越すことができ、病気や介護のために最大40日、休暇を積み立てることもできます。

また育休は最大1年3ヶ月取得でき、復帰後は時短勤務や夜勤時間を調整して働けるほか、家族介護を行っている人にはフレックス勤務も用意されています。

寮は女性の場合、病院敷地内に借り上げの独身寮がありますが、男性の場合は宇部興産本社独身寮が割り当てられます。

宇部興産中央病院の基本情報

宇部興産中央病院の求人情報（参照求人サイト：マイナビ看護師）

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３位：徳山中央病院

 
周南地域の急性期を支える一方へき地医療にも貢献する病院

徳山中央病院は、独立行政法人地域医療機能推進機構が運営する周南医療圏の基幹病院です。

救急告示病院、地域周産期母子医療センター、地域がん診療連携拠点病院、地域災害拠点病院、DMAT指定医療機関などの指定を受けており、年間で約5,000件の手術と500件近くの出産に対応しています。

また同院はへき地医療にも力を入れており、医師不足が叫ばれる大津島への医師派遣も行っています。その功績が認められ、2015年にはへき地医療拠点病院としての指定も受けました。

のびのびと学び、活き活きと働ける病院

看護部長が目標として掲げる「一人ひとりがやりがいを持ち、活き活きと働き続けられる組織づくり」の通り、同院は大規模の急性期病院でありながら所定外労働時間が短く、その他の福利厚生を含めた職員満足度は、平均勤続年数11年5ヶ月というデータとして表れています。

また、キャリアアップ支援にも力を入れており、eラーニングシステムを導入しているほか、認定看護師の資格取得を目指す人は研修中の給与が保証されるため、安心してスキルアップに励むことができます。

徳山中央病院の基本情報

徳山中央病院の求人情報（参照求人サイト：レバウェル看護）

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４位：昭和病院

 
高い回復率を誇る県内有数の療養型病院

JR下関駅から車で10分程の場所にある昭和病院は、高齢者医療・障がい者医療に重点を置いた療養型病院です。

回復期リハビリテーション病棟を山口県で初めて導入し、神経難病や重度障害の治療でADLの改善度が全国平均を上回る高い実績を上げています。

経営母体の特定医療法人茜会は他にも30近い病院やクリニック、訪問看護ステーション等を運営しており、昭和病院を中心とした県内最大規模の医療ネットワークで地域医療を支えています。

一人ひとりの事情に合わせて勤務体系を考慮してくれる

同院の魅力は何と言っても労働環境の良さにあります。

現在の勤務体系は職員の声をもとに考案されたもので、「日勤＋準夜勤」といった負担の大きいシフトは組まレルことはありません。年に1度、5日〜7日間のリフレッシュ休暇を入れるなど、余裕をもって働ける仕組みも整備されています

また、育児中の時短勤務はもちろんのこと、個々の事情に応じて何十通りもの勤務体系を組んでくれるため、子供のいる転職者でも安心して入職できます。

昭和病院の基本情報

昭和病院の求人情報（参照求人サイト：マイナビ看護師）

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５位：山口県立総合医療センター

 
疾患別センターで患者にも職員にも満足度の高い病院づくりを行う

山口県立総合医療センターは山口県の県央部、防府市にある急性期病院です。2016年の病棟再編により消化器病センター、脳・神経疾患センター、心臓病センターが新たに設置され、病棟を変えることなく一つの施設内で一貫した医療を提供できるようになりました。

それにより他職種間の連携も取りやすくなり、よりスムーズなチーム医療の実現が可能になりました。

また2017年には地域包括ケア病棟も設置され、地域の中核病院としての役割を更に強めています。

業務量をITで可視化し労働環境改善に活用

同院の看護部では、独自のシステムを使った業務量測定を毎年行うという特徴的な試みを行っています。

看護師個々の電子カルテに入力された業務量が自動的に集計され、問題点の可視化や改善提案に繋げられる仕組みとなっており、これによって業務量や残業時間の削減が可能となります。

その働きやすい環境づくりが評価され、転職者からもトップクラスの人気を誇る病院となっています。

山口県立総合医療センターの基本情報

山口県立総合医療センターの求人情報（参照求人サイト：レバウェル看護）

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６位：宇部西リハビリテーション病院

 
医療・介護・福祉のまちの要的存在

宇部西リハビリテーション病院は、回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟、医療・介護療養病棟を有するリハビリ病院です。

広大な敷地内には同院の他にクリニックやグループホーム、生活支援ハウス、介護付き有料老人ホームなどが併設されており、「宇部西FITタウン」と呼ばれる機能施設群を形成して地域の医療・介護・福祉を包括的に支えています。

同院はその中核的存在として、近隣の急性期病院と連携しながら急性期医療と在宅との橋渡しを行っています。

他施設とのスムーズな連携で業務負担を削減、職員満足度を高める

同院の看護部では固定チーム制または継続受け持ち制の看護体制を採用しており、入院から看取りまでを一貫して看護できる体制を整えています。

山口大学医学部附属病院や敷地内の他施設と密に連携を取り合っているため病院内のチームワークも良く、また機能分担がはっきりとされているため、同院だけに過度な負担がかかることもありません。

そのため、給与や賞与が高めな割には残業が少なく、離職率は5％未満と非常に低くなっています。

宇部西リハビリテーション病院の基本情報

宇部西リハビリテーション病院の求人情報（参照求人サイト：マイナビ看護師）

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７位：周南記念病院

 
救急からリハビリまでを行う多機能病院

周南記念病院は下松市の中心部、JR周防花岡駅にほど近い場所にある、一般病棟と地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟のケアミックス病院です。

下松市が推し進める地域包括ケア政策「ふくしの里」構想の基幹施設として、24時間365日の救急診療やがん診療等の急性期から、小児医療、慢性期、回復期まで幅広い診療機能を備えています。

年間の救急車受入件数は約2,500件、手術件数は335件です（2016年実績）。

幅広い診療科と高い賞与が魅力。部署ごとの違いには注意を

同院が標榜する診療科は内科、外科、泌尿器科、甲状腺外科、乳腺外科、小児科、リウマチ科など多岐にわたっています。

そのため転職後もより多くの分野で経験を積みたいと考える人には適した環境と言えます。

日曜・祝日・第2第4土曜日は休診日ですが、救急の受け入れは年中無休のため、配属先によって業務負担が大きく変化する点に注意しましょう。

周南記念病院の基本情報

周南記念病院の求人情報（参照求人サイト：レバウェル看護）

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８位：厚南セントヒル病院

 
非侵襲・低侵襲の透析治療に強みをもつ病院

宇部市にある厚南セントヒル病院は、一般病棟と療養病棟を有するケアミックス型であると同時に、透析治療に力を入れている病院です。

非侵襲治療を推進し、30年前から結石破砕装置を導入。人工透析センターでは患者の精神的負担を減らせるよう、個々のベッドにテレビを配置するなどの工夫を行っています。

2015年には透析専用棟を増設し最高水準の清浄化が行える環境を整えたほか、サービス付き高齢者向け住宅を新たに併設しました。

また、デイサービスを開始するなど、高齢かつ一人暮らしの透析患者をよりサポートするための体制を整備しています。

IT化による業務効率化・安全化で安心して働ける

同院では透析通信システムというネットワークシステムを導入しており、準備から治療、記録などを一元管理することができます。

そのため、業務の効率化だけでなく安全性も高まり、看護師がより安心して業務に集中できる環境が整っています。

待遇面では、勤続3年以上で確定給付企業年金制度が利用できるほか、育休明けの人に対する時短勤務、夜勤の免除などが用意されています。

厚南セントヒル病院の基本情報

厚南セントヒル病院の求人情報（参照求人サイト：マイナビ看護師）

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ランキング外の公的病院

正規職員として公的病院に勤めた場合、給与や休日は平等ですが、経営状態が良好か否かによって、院内の雰囲気やサービス残業の量、備品の使用に関する制限など、働く上で様々な差が出てきます。

下記で紹介している関門医療センターと岩国医療センターは、看護師から人気の高い病院ですが毎年赤字経常をしているため、転職先の候補として考えていた方はよく考えてから求人応募しましょう。

下関市立市民病院

経常利益+130,769,153
当期純利益+129,542,314

120年近くもの古い歴史をもつ同院は、年間の救急車搬送件数約2,500台、1日あたりの平均外来患者数540.4人の急性期病院です。

内科系、外科系、歯科系の総合的な診療科を備え、がんや生活習慣病などの重点疾患の治療にも力を入れています。

看護体制は3交替制ですが、現在試験的に2交替制を取り入れています。また、ブランクのある看護師向けに無料の復職セミナーを定期的に開催しています。

下関医療センター

経常利益+42,080,850
当期純利益+22,860,413

地域医療機能推進機構（JCHO）が運営する病院です。併設されている健康管理センター、介護老人保健施設、訪問看護ステーションと連携し、地域の医療・福祉を包括的にカバーしています。

看護部では現在、PNS（パートナーシップ・ナーシング・システム）と2交替制を試験的に導入中。院内には0歳〜6歳児まで利用可能な院内保育所があります。

関門医療センター（400床）

経常利益+6,282,653
当期総損失-24,360,501

地域医療支援病院、エイズ治療中核拠点病院などの指定を受ける、国立病院機構の運営病院です。

電子カルテを早期に導入した先進的な病院であり、災害拠点病院として大型ヘリポートも備えています。

待遇面では傷病手当金やJR料金の割引などの厚生労働省第二共済組合の規定に基づいた福利厚生を受けることができます。平均勤続年数は6年とやや短めなのはマイナスポイント点です。

岩国医療センター

経常損失-1,082,103,880
当期総損失-1,118,918,410

国立病院機構が運営する、岩国市周辺地域唯一の高度急性期病院です。地域医療支援病院、地域災害拠点病院の指定を受けているほか、岩国市の離島への医療支援も行っています。

看護部ではPNSを導入し、夜間保育に対応可能な保育所を隣接しています。また、希望すればグループ内の他143病院へキャリアを継続したまま転勤することも可能です。なお、142施設ある国立病院機構の中でワーストの損失を経常しています。

山口市・下関市・宇部市に医療施設が集中！競争率も高い

山口県では医師数が全国平均を上回っている割に、そのほとんどは山口市・下関市・宇部市といった地域に偏り、それ以外の地域では医師数・医療施設数ともに不足傾向にあります。

山口県でも地域医療ネットワークの強化やへき地における医師の確保などの対策を進めてはいますが、まだ解決には至っておらず、医療施設が充実した医療圏や他県への患者流出が続いています。

また医療施設が偏在していることから、働き口も山口市・下関市・宇部市に偏る傾向にあり、転職者の人気が一部の病院へ集中し、競争率が高くなっています。

山口市・下関市・宇部市で求人を探すなら転職エージェントの活用は必須

転職エージェントを活用することで、病院の内部情報を事前に確認できるので、ミスマッチを防ぎ、地雷病院を避けることができます。

また、年収アップや希望する診療科への配属交渉もしてくれるため、病院へ直接応募するよりも有利な条件で転職をすることができます。

大手転職エージェントですと「レバウェル看護・マイナビ看護師・ナースフル」が有名どころですが、特にオススメできるのが「マイナビ看護師」です。

実地調査に力を入れているので内部情報に詳しく、給与アップの実績も豊富なので、口コミ評価が高いことが特徴です。

ただし、ランキングで紹介した人気病院を含む条件の良い求人は、募集があると応募者が殺到するので、すぐに締め切りになってしまうケースが大半です。

そのため、たとえ今すぐに転職するつもりがなくても、情報収集は怠らず、すぐに行動できるよう準備しておく事が転職で失敗しないためのコツです。

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