【北海道・札幌】看護師が転職したい人気病院ランキング！評判や給料を比較

北海道は医療施設の一極集中化が顕著な都道府県です。道内には561件の病院がありますが、なんと全体の36％にあたる202件が札幌市に集中しています。

大学病院や大規模な総合病院、専門性の高い病院の多くが札幌にあり、稚内や紋別などの地域では100床未満で診療科も限られた病院が多数を占めます。

病院規模と「年収の高さ・離職率の低さ」は相関関係があるので、道内で転職を考えると候補として上がるのは札幌市周辺の病院になってきます。

そこで、これから転職を考えている看護師に向けて、あらかじめ情報を入手し、失敗しない転職活動を行う為にも、札幌市を中心に北海道内の人気病院をランキング付けして紹介します。

北海道の看護師が転職したい人気病院ランキング７院

北海道内にある全561病院を「経営力・病床の稼働数・離職率・年収給料・サービス残業の有無・看護師の口コミ」などを元に総合的に分析しました。

病院規模が小さければ小さいほど離職率が高く給与水準も低いので、診療所や個人クリニックはランキング外としています。

１位：手稲渓仁会病院

 
急性期医療に強みを持つ札幌市最大の民間病院

同院は札幌市の民間病院の中で最も多くの病床数を誇ります。

「地域がん診療連携拠点病院、地域災害拠点病院、救命救急センター、ドクターヘリ基地病院」などの指定を受け、かかりつけ医と高診療密度病院としての両面の役割を担っています。

2015年の新棟開設により外来化学療法室や人工透析室、ICUなどを整備し、更に高度な急性期医療を提供できる体制が整いました。

中途入職者に対しても手厚いサポートを実施してくれる

同院の看護部では中途採用の看護師に対して、専用のサポート研修を用意しています。

半年間にわたる集合教育は技術の再確認だけでなく、早く病院の雰囲気に慣れ、中途入職者同士で交流できる場としても好評です。

また、同院は全国にグループ病院を持つセコム提携病院であり、グループのスケールメリットを活かした海外研修や専門・認定看護師の資格取得制度を利用することもできます。

手稲渓仁会病院の基本情報

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２位：北海道大学病院

 
北海道最大かつ最後の砦

2020年に設立100年を迎える同院は、道内で最も多くの病床を備え歯科治療に定評のある病院です。

2003年に医学部付属病院と歯学部付属病院が統合されて、現在の北海道大学病院となりました。

1日あたり3,000人以上の外来患者、年間8,000件以上の手術に対応し、最大かつ最後の砦として北海道の医療を土台から支えています。

近年では「てんかんセンター・口腔ケア連携センター・HIV診療支援センター」など、多くの専門センターを開設し最先端の医療提供に努めています。

ジェネラリスト・エキスパート・スペシャリストとして成長できる病院

同院の看護部では、患者の意思決定をサポートし共に問題解決を図る患者参加型看護を行っています。

そのため「北大版看護実践能力開発ラダー」に基づいた教育を行い、高い専門性と広い知見を備えた上で患者理解に基づいた看護計画を主体的に立てられる能力を育んでいます。

「多職種合同コミュニケーション研修」や「キャリア支援室によるサポート体制」など組織全体で看護師を育てる体制が整っているため、高みを目指したい人には最適な環境です。

北海道大学病院の基本情報

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３位：JR札幌病院

 
100年以上にわたり地域を支えてきた企業立病院

同院は地域包括ケア病棟を備えた急性期総合病院で、急性期から亜急性期までを包括的にカバーし、札幌市の地域医療を支えています。

2017年度からは「呼吸器・循環器救急、消化器救急」の2次救急担当日を増やし、専門性の高い救急医療体制を強化しています。

2017年4月にはHCU病棟も新設され、効率的に多くの救急患者を受け入れられるようになりました。

整った福利厚生と真新しい職場環境で、働くモチベーションもアップ

同院はJRによる企業立病院のため、福利厚生や退職金はJR北海道の規定に準じます。

賃貸物件を借りる際は補助金が給付されるほか、JR北海道社員による互助会制度により、結婚や出産、子供の入学の際にはお祝い金の給付もあります。

2009年に新築移転したばかりのため院内は清潔感に溢れており、ナースステーションや職員食堂なども気持ち良く利用できます。

JR札幌病院の基本情報

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４位：NTT東日本札幌病院

 
地域と共に歩み、成長を続けてきた急性期病院

2002年に新築され、解放感と清潔感のある病院です。月に数回1階ホールでピアノ生演奏会を開催し、くつろぎの空間を提供しています。

また、市民を対象にした月に一度の健康セミナーも人気で、2016年1月に行ったがんに関するセミナーでは400人以上の市民が聴講に訪れました。

301床という規模ながら1日に約1,200人の患者が外来に訪れ、手術も年間3,300件前後行っています。地域に根付き、厚く信頼されている地域中核病院です。

忙しくてもきっちり休めるメリハリのある職場

外来患者数や手術数の割に年間休日が120日確保されており祝日も公休になるなど、働きやすい環境づくりに力を入れています。

最高40日まで繰り越せるライフプラン休暇などもあり、オンオフを切り替えて仕事に集中することができます。

住宅補助・財産形成支援・育児支援・介護支援・リゾート施設利用補助などから選べる選択型福利厚生制度（カフェテリアプラン）も充実しています。

NTT東日本札幌病院の基本情報

NTT東日本札幌病院の求人情報（参照求人サイト：マイナビ看護師）

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５位：札幌厚生病院

 
切れ目のない医療を提供する地域密着型病院

同院は健康管理から急性期医療、終末期医療までをカバーする地域密着型の公的病院です。

人間ドックや検診車による巡回ドックを行い、予防医療や啓発活動にも力を入れています。

時代のニーズに応えて緩和ケア病棟を新設したり、外来化学療法センターと手術室を増設したり、院内の診療機能の強化も継続的に行っています。

札幌駅の徒歩圏内という立地の良さから、周辺地域だけでなく道内全体から患者が訪れる病院です。

e-ラーニング採用で楽々学習＆転職者でも引け目を感じない年齢層

同院ではインターネットを使ったオンデマンド研修を採用しており、自宅にいながら好きなタイミングで学習できるので、勉強のために病院に残り続ける必要がありません。

また、同院の看護部では「在職期間3年未満の人の割合が34％」「3年以上10年未満の人が40％」「10年以上の人が26％」となっており、中堅からベテラン層が多くなっています。

平均年齢も34歳なので、中途入職でも年齢の壁を感じることは少ないでしょう。

札幌厚生病院の基本情報

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６位：愛全病院

 
道内でいち早く高齢者医療に取り組んできたパイオニア的病院

1969年に開院した慢性疾患をわずらう高齢者のための療養病院です。

地域の急性期病院やクリニックと医療ネットワークを構築し、グループが運営する介護老人保健施設や訪問看護サービスの連携を密にしながら高齢者のQOLに配慮した医療を行なっています。

1987年には道内の特例許可老人病院として初めてリハビリテーション施設の認定を受けるほどリハビリテーション機能が充実しており、1998年には総合リハビリテーション施設の認定も受けています。

「ここで長く働きたい」と思える病院

同院の看護体系はチームナーシング制で、医師、看護師、介護士、リハビリスタッフが協力し合いながら温かみのある療養環境の構築に努めています。

大規模な病院ながら過密シフトは組まれておらず、年間休日は120日、1ヶ月あたりの平均残業時間も4.5時間とゆとりを持って働くことができます。

また、社員レストランや専用カフェテリアでは仕事の合間にゆっくり一息つくこともでき、居心地の良い職場環境づくりがなされています。

給与や賞与も高く、院内保育園が完備されていることなどからも転職者人気の高い病院です。

愛全病院の基本情報

愛全病院の求人情報（参照求人サイト：レバウェル看護）

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７位：中村記念病院

 
日本の最先端を行く脳神経外科、神経内科の専門病院

同院は1967年に日本で最初の脳神経外科専門病院として開設されました。

増床や最新機器の導入など時代の進化に応じて発展を続け、1993年には高度先進医療機関としての認可も受けています。

現在では24時間365日体制で救急搬送を受け入れ、札幌市のけが（災害）救急病院および脳神経外科系2次救急指定病院に指定されています。

子育てをしながらエキスパートとして成長できる病院

急性期の忙しい病院ながら子育てと両立しながら働いている看護師が多く、育児短時間制度やパートタイムなどライフスタイルに合わせて働くことのできる病院です。

脳神経外科、神経内科の経験を積むために同院を選択する看護師も多数在籍しています。

また、クリニカルラダーと院内マニュアルに沿った教育を行い、看護手技に不安のある看護師でも1年足らずでプロとして成長できる教育体制を整えています。

中村記念病院の基本情報

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ランキング外だがチェックしておくとよい病院

その他の民間総合病院

北海道は200床未満の病院が多く、札幌・函館・旭川などの大きな街を除くと300床以上の病院はほとんどないのが現状です。

それなりに大きな病院で幅広い診療科の看護を経験したいと考えるながら、やはり札幌市周辺の病院を選ぶことをお勧めします。

函館中央病院（527床）

同院は1930年に開院し、急性期治療をメインとした地域に根付いた医療を行っています。

道南では唯一のNICUがあり、総合周産期母子医療センターの指定も受けているため、24時間体制でハイリスクの分娩や、早産定出生体重児や新生児の疾患に対応をしています。

また、独自の教育体制の中で看護師の技術や知識の向上を図っています。

ひとりで悩むことがないように、産業カウンセラーが在中しているリノベーションルームがあり、心のケアに対するサポートも整っています。

ただし、4週6休制で年間休日が90日しかないのでランキング外になります。

勤医協中央病院（450床）

同院は「急性期医療、がん診療、専門的医療」を3本柱とし、札幌市北東部の中心的存在として尽力しています。

2013年5月に耐震性の高い新病院に移転、放射線治療機器の導入や24時間365日受け入れ可能な救急設備を設置するなど、救急と災害に強い病院として生まれ変わりました。

救急看護認定看護師やがん化学療法看護認定看護師など多くの認定看護師が在籍しています。

また、緩和ケア、皮膚・排泄ケアなど4分野で院内認定看護師の育成も積極的に行っており、専門性の高い現場の中で自分のスキルを磨いていくことができます。

ただし函館中央病院と同様、年間休日が90日です。

その他の公的病院

病床稼働率が悪かったり医師の確保が難しいなどの理由で公的病院の経営が破綻してしまうことは、決して珍しいことではありません。

最悪、病院閉鎖とまではいかないまでも、病院の経営状況が傾いた場合に最も人員削減の対象となりやすいのは人数の多い看護師です。

そのため公的病院と言えど楽観視はせずに、近年の経営状況、病床稼働率、経営に深く影響するような医療事故などはないかなどを注意深く調べ、転職先として相応しいかどうかを見極めましょう。

旭川医科大学病院（602床）
経常利益20,572,000,000（H29）

一般的な外科系・内科系、小児科、産婦人科のほかに腫瘍センターや呼吸器センター、乳腺疾患センターなどの専門センターを備えた北海道最北の大学病院です。

「新人看護職員・中途採用者・復職者」の職場適応を職務とする看護師がおり、業務上の悩みからプライベートな悩みまで相談に応じメンタルのサポートをしてくれます。

また、中途入職者専用の研修もあり、4月以降に入職した場合でも3日間の研修期間を用意して病院内の説明から看護技術の実践まで丁寧に教えてくれるので安心です。

札幌医科大学附属病院（938床）

当期総利益10,000,000（H29）

昭和25年に開院し「がん・肝疾患診療拠点病院、エイズ治療拠点病院、特定機能病院」などの指定を受け最新の医療を提供しています。

長期入院の患者や治療により美容的変化がある患者に対して、HABA研究所が連携してメイクアップサービスやメイクアドバイスを行い患者がより快適に過ごせる環境作りをしています。

施設整備と病院の増築が2018年7月に完了しましたが、運営費交付金収益の58億円がなければ丸々交付金分が赤字になるため、今後ますますの経営効率化が必要になります。

旭川赤十字病院（765床）

同院は創立100年以上の歴史を持ち、2009年には道北ドクターヘリの拠点病院として認定され、道北地区一帯の救急医療を担っています。

救命救急センターがあり、緊急性が高く高度治療が必要な患者の受け入れを行っていますので、最先端の医療を学ぶことができます。

また、日本赤十字社が開発した教育システムを導入し、キャリアに応じた継続的な看護師教育が行われています。

市立札幌病院（747床）

当期総利益△180,000,000（H29）

「災害拠点病院、地域がん診療連携拠点病院、道央圏で唯一の総合周産期母子医療センター」の指定を受ける札幌市の基幹総合病院です。

東北周辺で唯一の精神医療センター（スーパー救急・合併症病棟）を持つ病院でもあり、精神科医療が不足しがちな北海道において貴重な存在となっています。

20名を超える専門・認定看護師が在籍しており、独自の院内検定制度によって急変看護とがん看護のスペシャリストを目指すこともできます。

3次救急の忙しい病院ながら平均勤続年数は11.05年と長く、継続して働くことができる病院です。

まとめ：札幌に看護師も患者も一極集中！人気病院の倍率は高い

北海道の看護師数は全国で4番目の多さを誇りますが、病院数と同様に看護師の大半が札幌周辺の病院に就業しています。

その結果、患者も医療体制が整った札幌の病院を頼らざるを得なくなり、病院・医療従事者・患者の一極集中化が起きています。

札幌には300床以上の大規模病院や専門性の高い病院が多く揃っていますが、その中でも給与や働きやすさの面で人気の病院となると数が限られてくるため、一部の病院で転職者の倍率は高くなっています。

北海道・札幌で求人を探すなら転職エージェントの活用は必須

転職エージェントを活用することで、病院の内部情報を事前に確認できるので、ミスマッチを防ぎ、地雷病院を避けることができます。

また、年収アップや希望する診療科への配属交渉もしてくれるため、病院へ直接応募するよりも有利な条件で転職をすることができます。

大手転職エージェントですと「レバウェル看護・マイナビ看護師・ナースフル」が有名どころですが、特にオススメできるのが「マイナビ看護師」です。

実地調査に力を入れているので内部情報に詳しく、給与アップの実績も豊富なので、口コミ評価が高いことが特徴です。

ただし、ランキングで紹介した人気病院を含む条件の良い求人は、募集があると応募者が殺到するので、すぐに締め切りになってしまうケースが大半です。

そのため、たとえ今すぐに転職するつもりがなくても、情報収集は怠らず、すぐに行動できるよう準備しておく事が転職で失敗しないためのコツです。

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