国立病院機構や大手グループ病院などでは、応募書類が一次選考の材料になるので、履歴書と職務経歴書の作成は非常に慎重になります。
そこでまず気になるのが、手書きで書くべきかパソコンで作成すべきか。
指定があれば悩むこともないのですが、基本的に指定をしている病院はほぼありません。
結論から言うと、世論や病院のデジタル化も相まってどちらも大差ないとされていますが、注意点があるのも事実。
そこでこの記事では、採用担当者へのアンケート結果をもとに、時代の流れも汲みつつ、適切な※方法を解説します。(正解がないのがこの問題なのです)
看護師めぐみ
看護師みき
ジョブス
採用担当者編|履歴書のアンケート結果
看護師の中途採用に関わった経験のある59人に履歴書に関するアンケート調査を行いました。
調査内容は、手書きの履歴書とパソコンの履歴書では評価が異なるかどうかです。
- どちらでも問題ない:68%
- 手書きの方が有利:25%
- パソコンの方が有利:7%
アンケート結果によると、「どちらでも問題ない」が最も多い回答でしたが、「手書きの方が有利」だと回答する方もいました。
逆に、「パソコンが有利」と回答した方に理由を聞くと、病院のデジタル化や資源削減に取り組んでいるとの事でした。
業界によっては以前まで、手書きの履歴書の方がパソコンで作成したものより評価が高いとされていたのは事実です。
しかし今では、世論や病院のデジタル化も相まってどちらも大差ないとされているようです。
採用担当者編|手書きかパソコンかの理由とは?
アンケート結果の具体的な回答理由をまとめました。
- 筆跡と性格は関係ない。
- 応募者のスキルや知識を重視するから。
- 手書きとパソコンで評価を変えるべきではない。
- 筆跡は人柄を表すから。
- 慣習的に印象が良い。
- 手書きは読みずらい。
- パソコンスキルを見ている。
「手書きの方が有利」の理由は論理的根拠が乏しいと感じます。
当サイトでも、筆跡診断に関する統計を調べましたが、信頼できる情報元を見つけることはできませんでした。
そもそも筆跡を通して、「浮気性・几帳面・お金が貯まりやすい・直感重視」など、判断することは不可能ではないかと思います。
ただし、転職活動は戦略戦です。アンケート結果から手書きで書いた方が有利と回答する人も2割いたので、応募する転職先によって手書きかパソコンかを使い分けた方が無難でしょう。
看護師みき
看護師めぐみ
ジョブス
転職者編|履歴書のアンケート結果
中途採用経験のある看護師72人にアンケート調査を行いました。
調査内容は、履歴書を手書きとパソコンどちらで書いた経験があるかです。
- 手書きで書いた:72%
- パソコンで書いた:16%
- 使い分けた:12%
病院のデジタル化が進んでいるにも関わらず、手書きで書いた経験のある看護師が7割にも及びました。
使い分けた方の回答では、履歴書は手書き、職務経歴書はパソコンで使い分けている結果になりました。
採用担当者が手書きもパソコンもどちらでも問題ないとしながらも、実際には手書きの方が根強いようです。
また、独自フォーマットの履歴書を用意している病院が数多くあります。
このような病院では、データ配布されている履歴書を印刷して手書きで書く必要があります。この理由も手書きの割合を増やしている要因でしょう。
転職者編|手書きかパソコンかの理由とは?
アンケート結果の具体的な回答理由をまとめました。
- 書道を習っていたことがあり字が綺麗なので。
- パソコンで作ること自体思いつかなかった。
- 古い考えの人が採用担当みたいなので。
- 綺麗な字が書けないから。
- パソコンの方が読みやすいと思ったから。
- 他の病院にも使いまわせるから。
ここで注目したいのが「古い考えの人が採用担当みたいなので」です。
これは糸筋なわでは解決できない問題です。
やはり手書きかパソコンかどちらが有利かのは明確に決めることはできません。
看護師みき
看護師めぐみ
履歴書は手書き、職務経歴書はパソコン
アンケート結果と病院の採用方法を考察した結果、現状の最適解としては、履歴書は手書き、職務経歴書はパソコンになります。
また、どうしても転職したい病院や介護施設があるのであれば、転職エージェントのコンサルタントにどちらが作成するべきか相談することもベストな選択肢です。
ここで職務経歴書はパソコンの方が良いの?と思われる方もいるでしょう。
職務経歴書は必然的に文字量も多いですし、パソコンで作成したからといって合否に関わるデメリットはありません。
むしろ、職務経歴書はパソソンで作成することが一般的です。
職務経歴書をパソコンで作るメリット
- 文字量が多い分、読みやすい
- 書き直しする必要がないので作業効率が高い
- 応募先に合わせて簡単に内容を変更できる
文字数が多くなりがちな職務経歴書ですが、手書きより文字サイズとスペースが一定なので採用担当者にとって読みやすいです。
特に応募者が殺到し多くの書類を目にしなければいけない場合、手書きで癖のある文字は、いかに素晴らし経歴と内容があったとしても読むのが嫌になってしまいます。
熱意を伝えたい思いで職務経歴書も手書きで書きたいと考える人もいますが、履歴書とは違いデメリットになるのでやめましょう。
まとめ
金融や不動産業界では、「文字=人柄」といまだに考えている会社がまだまだ多い印象です。
医療業界も同じように古い慣習を持つ人はいますが、少しずつ改善していると思います。
医療や製薬は科学的に発展していくのに、科学的な証拠がない筆跡診断を信じるのはおかしな話ですから。
まずは転職エージェントに相談した上で、基本は履歴書は手書き、職務経歴書はパソコンで作成しましょう。