退職の意思を伝える時に合わせて提出する書類と言えば、退職届もしくは退職願。
この二つは似て非なるものですが、その区別を正しく理解していない看護師は多いものです。
そこでこの記事では、退職届と退職願の違いや書き方、注意点を解説します。
看護師みき
看護師めぐみ
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退職届・退職願・辞表の正しい使い分けとは?
大前提として「退職届・退職願・辞表」は、労務に関する法律に規定があるわけではありません。
あくまでも社会人マナーとしての使い分けになります。
しかし、一般常識にそって行動すれば円満な退職にも繋がりやすいので、しっかり把握しておきましょう。
退職の期日が決まっているなら「退職届」
退職届とは、会社に伺いを立てることなく「○月○日に退職します」と、明確な退職を示す書類です。
結婚や介護に伴う退職の場合、不可抗力的な事柄なので退職しなければいけない期日が決まっているケースが多いと思います。その場合は、退職届を出します。
滅多にありませんが会社都合の時には、退職の期日が決まっているため退職届を出すことになります。
退職の期日が決まっていないなら「退職願」
退職願とは、「辞めたいのですがよろしいですか?」と、会社に退職の許可を求める書類になります。
つまり、退職が正式に受理されるまでは、退職の手続きは進行しません。
自己都合退職の場合には、退職願を提出する事が一般的になります。
理由としては、会社にまず退職の伺いを立てることにより、会社に寄り添った姿勢を示せるので、円満な退職に繋がりやすいからです。
公務員や経営に携わる役員なら「辞表」
辞表とは、公務員もしくは経営に携わる役員が提出する書類です。
公務員として勤務している看護師は、通常こちらの文言を使いますが、そこまで厳密に区分されているわけではありません。
独立行政法人や国立病院機構など、俗に言う準公務員もいるので、どの文言にすべきか悩んだら「退職願」で統一してしまいましょう。
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テンプレ通りで問題のない退職願・退職届の書き方【例文】
退職届・退職願の内容は、すでに決まったテンプレートがあります。
あくまでも儀礼的に提出するものなので、内容は重要でないです。以下の例にある通りに記載すれば問題ありません。
サイズに関しては、A4サイズかB5サイズが一般的です。
また、縦書きか横書き、特にどちらにすべきという理由はありませんが、一般的に縦書きが多いです。
病院によっては退職専用のテンプレートがあるので、就業規則の退職欄を確認しておきましょう。
封筒の書き方【例文】
封筒に記載する内容は、表に「退職願か退職届」、裏に「所属と名称」を記載します。
封筒は茶封筒ではなく白封筒を用意し、郵便番号欄がないものを選びましょう。
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退職願は2ヶ月前に提出する事が理想的
受け持ち患者の情報や業務の流れを後任に伝えきるために、病院勤務の看護師なら2ヶ月前の提出が理想的です。
もしくは、病院の就業規則に記載してある規定に沿って退職願を出す事でトラブルなく退職できるでしょう。
業務の引き継ぎやフォローなどは、想像以上に時間がかかるので退職直前でバタバタしないためにも余裕のある行動が大切です。
労働環境の問題で退職をするならまず相談
もし職場の労働環境や労働条件に問題があり、退職を検討しているまず労働基準監督署に相談しましょう。
状況によっては労働基準監督署から職場に業務改善命令が出されることがあります。
実際、労働基準違反をしている病院はかなり多いので、サービス残業や拘束時間に関する改善命令がよく行われています。
労働基準監督署の介入理由は、基本的に職員のリークからなので、後ろめたい気持ちなんて考えずまずは相談しましょう。
まとめ:退職の時こそ慎重でマナーある行動を!
退職するからといって非常識な対応をすると、病院同士のつながりで悪名高い看護師として認識されてしまうかもしれません。
転職先が決まっていれば新しい職場のことばかりに気を取られてしまいますが、退職の時こそマナーのある行動が大切です。
円満に退職できず退職金が貰えなかったなんて不運にならないように、慎重に行動しましょう。
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