中途入職の面接でよく聞かれる質問に「長所と短所」があります。
面接という限られた時間のなかで相手を判断することは難しいので、人となりを知る上でも重要な質問なのです。
ただ、自分のことだからこそ客観的に分析するのは難しいものですし、他の看護師がこの質問に対してどう答えているか気になりますよね。
そこでこの記事では、面接で良い印象を与える長所と短所の具体例を解説します。
看護師みき
看護師めぐみ
ジョブス
看護師の面接で長所と短所を聞かれる意図
質問の意図をきちんと理解しておくことで、適切な回答とエピソードを付け加えることができます。
そのため、具体例を解説する前にまず長所と短所を聞かれる意図を解説します。
- 客観的に自己分析ができているか
- 長所はどのような業務に役に立つのか
- 看護業務に支障をきたす致命的な短所はないか
- 短所を補うための行動は行なっているか
この質問には複数の意図がありますが、主に求職者のマイナス面をチェックしています。
「同僚とうまくやっていけるか」「すぐに辞めないか」「業務に悪影響を与えないか」など、採用後にトラブルを起こさないかを見極めているのです。
なお、誰しも長所や短所は複数あると思いますが、面接では1つに絞りエピソードや改善点を付け加えると良い回答になります。
看護師みき
看護師めぐみ
ジョブス
看護師面接での長所の具体例
長所を効果的に伝えるためには「エピソード」を付け加えることが大切です。
そして、ただ伝えるだけではなくどのように業務に役立つかも合わせて伝えるのがポイントです。
具体例を4つ紹介します。
私の長所は、相手の立場で考えることができる事です。
急性期の現場だとどうしても仕事の雰囲気がピリピリしてしまいますが、前職では、常に先輩後輩の間に入って潤滑油のような役回りをしていました。
他にも患者や家族の意見をよく傾聴して寄り添う事ができたのでトラブルは一度もありませんでした。
私の長所は、柔軟性がある事です。
以前、脳神経内科から手術室へと移動した時に、必要な知識とスキルが全く異なる事がありました。
その時は先輩看護師に自分から声をかけたり、休みの日に書店にいって勉強するなど、早く新しい診療科に馴染めるように努力しました。
私の長所は、温和な性格な事です。
受診者の中には病で心が弱っている方が多いので、イライラしやすいと感じています。まして、医学的に高齢者の方は感情のコントロールが難しいのは私たち看護師にとっても周知です。
だからこそ、対応する側としては気持ちに余裕を持ち、相手の緊張をほぐすように対応するようにしてきました。
私の長所は、何事も慎重な事です。
悪く言えば思い切りがなくビビりかもしれませんが、この長所のおかげで今までインシデントを起こしたことはありません。
ちょっとした違和感にもすぐに気づく事ができるので、担当患者の医師にも感謝された経験があります。
なお、看護業務に直接影響のある協調性や勤勉さ、判断力も良い長所の一例です。
看護師みき
看護師めぐみ
看護師面接での短所の具体例
短所をマイナスのままで終わらせないためには、「改善するために努力している」点を付け加えることが大切です。
具体例を2つ紹介します。
私の短所は、抱え込みやすい事です。
「これでよかったかな」「もっとこうした方がよかったかな」と何かと物事が終わってからも考え込みやすく、ストレスを抱えることがあります。
今ではこの短所を改善するために、不安になった時は看護主任や師長に確認したり、経験を得たと思い込むようにして、切り替えられるよう努力しています。
私の短所は、流されやすい事です。
医師や自分よりベテラン看護師の指示と、私の考えや意見が異なっても言えない事がありました。
この短所を改善するために、もし私の考えていた方法と異なる場合には、自分の成長のためにもその指示に至った理由を聞いて、自分の考えを言うようにしています。
これだけはNGな短所!
短所には注意点があります。
それは看護師として働く上で伝えるべきではない短所があると言う事です。
- 我が強い
- 独断的
- コニュニケーションが苦手
- 時間にルーズ
「我が強い・独断的」など、言い換えるとリーダーシップがある、主体性があると捉えられる事がありますが、リーダーシップと我が強いことはイコールではないと考えています。
大人数の組織で動いていかなければならない病院にとって、我が強くて独断的な看護師は邪険にされやすいです。
また、時間にルーズなのは言わずもがなでしょう。自分自身を管理できていない事が表れているのでいかに改善している旨を伝えても、採用リスクがあると判断されてしまうでしょう。
看護師みき
看護師めぐみ
ジョブス
まとめ:友人に聞くのも自分を知る手段
面接担当者から長所と短所を聞かれたのにかかわらず、「ありません」と答えてはいけません。
ただ、自分自身のことは案外、自分では分からない気持ちはよくわかります。
どうしても自分の長所と短所が思いつかないのであれば、友人や同僚に聞いてみましょう。兄弟や両親でも良いと思います。
その時になぜそう思うのかも合わせて聞いておけば、そのエピソードやきっかけがそのまま伝えられる内容になりますよ。