看護師として国立国際医療研究センター病院への転職を考えている。この病院に勤務経験のある看護師からの評判や年収などの実情を知りたい。あと、良い面だけでなく、悪い面もしっかり教えて欲しい。
この記事ではこういった疑問に答えます。
- 国立国際医療研究センター病院が看護師から選ばれる3つの理由
- 国立国際医療研究センター病院で働く看護師の様々な実情を調査
- 国立国際医療研究センター病院が募集する看護師求人と採用試験
同院は、国際感染症対応やエイズ治療に強みを持つナショナルセンターです。国内で屈指の医療機能を備えており、ナショナルセンターとしては唯一の総合病院でもあります。知名度のある病院ですね。
しかし、そんな知名度のある病院と言えども、働く上では良いことばかりではありません。実際に現場で働いている看護師の実情も紹介しますので、転職先選びの参考にしてくださいね。
看護師めぐみ
転職アドバイザー ジョブス
国立国際医療研究センター病院が看護師から選ばれる3つの理由
同院が看護師から選ばれる理由は、次の通り。
- その1:国際医療にたずさわれるチャンスがある
- その2:同年より早く自己成長できる環境がある
- その3:新宿すぐという利便性のある立地が魅力
それぞれ解説します。
その1:国際医療にたずさわれるチャンスがある
同院には、国際医療に関連する部署があるため、この分野にたずさわれるチャンスがあります。
- 国際診療部:海外からの受診希望者への対応や支援など
- 国際医療協力局:途上国への技術協力や緊急援助、グローバル人材の育成など
教育カリキュラムとして、国際協力の基礎知識や英語力アップを目的とした研修なども豊富にあります。ナショナルセンターという盤石な基盤のもと、国際医療を学んでいきたい人には良い環境でしょう。
事実、上記の部署への配属を希望する人はとても多くいます。ただ、実際のところ、国際医療にたずさわれる人はごくごく一部ということは理解しておいた方がよいかと思います。(途中で諦めてしまう人が大半のようです。)
看護師めぐみ
その2:同年より早く自己成長できる環境がある
同院には、同年代より早く自己成長できる環境があります。
前述した通り感染症や糖尿病などに強みはありますが、どの領域においても質の高い医療を提供しています。先端医療を提供しているだけあって、どの部署もとても忙しいですがその分学べることも多くあります。
自分のペースで技術を身につけたい人には向きませんが、あらゆる疾患の知識を身につけたい人や早く自己成長したい人には向いているでしょう。
早い人で5〜6年目に師長から副師長への昇任試験を受けるよう打診があります。管理職の経験を求める人にとっても良いかと思います。
転職アドバイザー ジョブス
その3:新宿すぐという利便性のある立地が魅力
同院は、新宿すぐという利便性のある立地が魅力です。(最寄駅は若松河田駅で、徒歩圏内です。)
通勤の利便性は、時間や体力を消耗しにくかったり、遅延や運休といった公共交通機関の影響を受けにくいメリットがあります。
緊急時に呼び出されやすいデメリットはありますが、それでも通勤の利便性は働き続ける上で大切な要素です。
看護師みき
国立国際医療研究センター病院で働く看護師の様々な実情を調査
同院で働く看護師の実情を、5つの項目に分けて調査しました。
ざっくり実情をまとめると、以下の内容が多かったです。
- 業務量が多すぎる
- 残業代は満額ではない
- 有給は希望して取れない
- 上層部に改善の意識は薄い
- 妊婦や子育てへの理解は低い
- 患者層は決して良いとは言えない
- ワークライフバランスは期待できない
総じて看護師からの評判は低めでした。それぞれの実情を解説します。
実情1:年収・給与の実情
年収に関しては、都内にある同規模の病院と比べるとやや低めです。決して悪い水準ではないのですが、、、。
- 給与:251,760円〜
- 夜勤手当 2交替 11000円/回
- 通勤手当 上限 55000円
- 住居手当 上限 28000円
- 賞与:4.2ヶ月分(前年は4.4ヶ月分)
毎年の昇給は微々たるもの。1年目でも5年目でも給与の差はほとんどないです。役職が上がると、給与がやっと上がる感じです。
残業代は出ますが、満額は貰えません。未だに手書き申請かつ事前申請で師長の承認がないと認められません。基本的には短めに設定されるのでサービス残業が多くなります。
看護師めぐみ
実情2:教育・研修の実情
教育体制に関しては、クリニカルラダーに沿って行われます。全看護職員を対象にした研修から役割別の研修まで、豊富な研修が整備されています。この点は評価できますね。
認定や専門へのステップアップとして、金銭面のサポートはありません。だからなのか、スペシャリストの人数は同じ規模の病院と比べると少ないです。
- 認定看護師:23人(16領域)
- 専門看護師:8人(5領域)
- 特定行為研修修了者:9人
また、研修医が多いので、技術を磨く機会を奪われしまうことも多々あります。これはしょうがないですね。
看護師みき
実情3:残業・離職率の実情
残業に関しては、毎日2〜3時間がデフォルトのようです。業務量がとにかく多く、休憩もろくに取れない、、、そもそも看護師以外ができる仕事も、看護師がやらざるを得ない状況とのこと。
離職率に関しては、公表されていません。ですが、平均勤続年数は6.1年で、毎年120人以上の看護師を採用しているので平均以上に高い離職率であることは間違いありません。大半の人が3〜5年で辞めてしまう状況です。
ワークライフバランスは取れない上、自分がやりたいことの学習にすら時間が割けないといったことが共通の実情でした。
転職アドバイザー ジョブス
実情4:福利厚生・育児支援の実情
福利厚生と育児支援に関しては、制度はあっても実際に機能していないようです。有給は師長が勝手にシフトに入れ込んでおり、退職の際でも有給消化できず丸々抹消になっているとのこと。
また、「子育てに理解がない」といった声が尋常ではなく多かったです。しかも、敷地内に保育所はあるが、新宿区民限定で職員専用でもないです。
看護師めぐみ
実情5:経営状況・赤字かどうかの実情
経営状況に関しては、すこぶる良好です。前期の純利益は20億円で、純資産も600億円以上あります。
少し前に、心臓手術中に急変して患者が死亡した医療事故がありました。この患者遺族への対応を一年半以上も拒否していたことから、自浄作用のある組織ではないのかもしれません。
実情を調べた結果、改善すべきことや本来すべきことがなされない。新しいことを取り入れようとする意識は皆無に等しいといった辛辣な意見が目立ちました。
転職アドバイザー ジョブス
国立国際医療研究センター病院が募集する看護師求人と採用試験
実際に募集している求人と試験内容は、以下の通り。
常勤職員の求人内容
中途採用の場合、夜勤ありの常勤のみを募集しています。英語力がなくても問題ありません。新卒採用をメインに行なっているので、中途の採用枠は少ないです。
常勤職員の求人内容
職種 | 看護師 |
---|---|
雇用形態 | 正職員 |
応募資格 | 資格保有者 |
給与 | 251,760円〜 |
勤務形態 | 2交替 |
休日 | 週休2日制 |
選考方法 | 一次:書類選考、二次:小論文・面接 |
常勤職員の採用試験
採用試験は、「一次:書類選考、二次:小論文・面接」です。書類選考後に合否の連絡が来て、二次試験の日程や小論文の題材について知ることになります。
離職率が高く人員不足ということもあり、落とすような試験ではありません。知名度のある病院なので身構えてしまうかもしれませんが、きちっと準備して臨めば問題ないでしょう。