派遣看護師として働くなら病院？クリニック？介護施設？どこがいいの？

派遣看護師として働く場合、どこで働くかは給料や働きやすさに直結しますので重要なポイントです。

病院やクリニック、介護施設、訪問看護ステーションなど、看護師が派遣勤務できる職場はたくさんありますが、職場選びには注意しないといけません。

当たり前ですが地雷求人もあるため、派遣会社コンサルタントの言いなりになるのではなく、自身が職場ごとの違いを理解しておくと条件交渉にも役立ちます。

そこで、この記事では、看護師が派遣勤務するための職場選びに関して業務内容や給料の違いを解説します。

派遣看護師における職場ごとの違いとは？

派遣勤務は特定の期間を限定して働くので、全ての業務を受け持つことはまずありません。

その職場で経験を積まないとスムーズに行えない業務や職場独自のルールがあるような業務ではなく、看護師であれば誰でもできる業務に従事することが多くなっています。

それぞれの職場における業務内容や給料などについて確認しましょう。

介護施設の業務内容や時給とは？

業務内容

介護施設で派遣看護師が主に携わる業務は、バイタルチェック、状態観察、服薬管理、入浴後処置などの健康・衛生管理が中心です。

排泄介助、着脱介助、体位介助、食事介助などの生活介助は、基本的に介護スタッフが行いますが、施設の職員構成によっては、看護師も介護業務を行うことがあります。

介護施設には、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、デイサービス、グループホームがありますが、基本的には業務内容に違いはありません。

勤務時間

勤務時間は、日勤（9:00〜18:00）が多いですが、日勤の他に早番（08:00~17:00）、遅番（10:00~19:00）に分けている施設もあります。夜勤（17:00~09:30）業務は、オンコール対応がほとんどです。

時給

東京近郊と東京以外で多少時給の差はありますが、病院と比べるとそこまで低い求人はありません。最高時給は2,100円程度で、2,100円以上の求人はまずないでしょう。

求人数

病院やクリニック、訪問看護ステーションの中でも介護施設が最も多い求人数になります。そのため、派遣看護師の大半が介護施設で働くことになります。なお、契約期間は3ヶ月以内の募集が多いです。

病院の業務内容や時給とは？

業務内容

病院で派遣看護師が主に携わる業務は、病棟業務です。具体的には派遣勤務だとしても通常業務と変わらず、採血、注射、点滴、ベッドサイドケアが中心です。手術介助や内視鏡介助も業務内に含まれることがあります。

他には実習指導員として、看護学生に病棟実習指導や学内実習指導、患者ケアの技術指導、記録内容の助言などの求人もあります。

勤務時間

勤務時間は、日勤（9:00〜18:00）か夜勤（17:00~09:30）になります。介護施設と異なり勤務時間は9:00〜15:00や10:00〜16:00など派遣社員に合わせて柔軟に対応してくれることが多いです。

時給

病院派遣の時給は、東京近郊と地方エリアで比べると大きな差があります。特に地方エリアは時給が低く1400円程度の案件も少なくありません。

病院規模や業務内容によって時給に差が出るわけではないので、人事担当者が周辺病院が募集している派遣求人の時給を把握していない可能性があります。

病院の口コミを確認しつつ時給の高い案件を選びましょう。

求人数

介護施設と比べると求人数が10分1程度になります。病院は継続して働ける人材を求める傾向が強いので、正社員やパート人材の募集の方が積極的です。

クリニックの業務内容や時給とは？

業務内容

病院で派遣看護師が主に携わる業務は、病院での業務と変わりはありません。

ただ、有床クリニックではなく無床クリニックが大半なため、採血、注射、点滴、レントゲン介助、問診介助が中心となります。

勤務時間

有床クリニックであれば日勤（9:00〜18:00）以外に夜勤（17:00~09:30）の求人もありますが、大半が無床クリニックの日勤募集になります。

時給

病院勤務より相場時給が高いことが特徴です。業務内容が病院より多岐にわたらず、時給が高いので派遣に関しては、クリニック求人の方が人気です。

求人数

クリニックに関しても病院と同様でかなり求人数が少ないです。人件費として割高な派遣ではなくパートを複数雇い入れる傾向があります。

訪問看護ステーションの業務内容や時給とは？

業務内容

訪問看護ステーションで派遣看護師が主に携わる業務は、訪問看護を利用する主治医の指示書に基づいて医療処置を行うことです。

具体的には、点滴、血糖値の測定、カテーテル交換、インシュリンの注射などです。また、利用者の療養内容に合わせて、褥瘡の防止、服薬や栄養摂取の指導を行うこともあります。

勤務時間

勤務時間は、日勤（9:00〜18:00）のみになります。勤務時間内に複数の患者を巡回するため忙しく、休憩が規定時間取れないこともあるため、事前に確認しておく必要があります。

時給

東京近郊であれば最低時給2,000円と、相場が高いことが特徴です。地方エリアだとしても1,800円以上が相場になりますし、地方では珍しく2,000円の求人も多くあります。

求人数

そもそもの訪問看護ステーション数自体が少ないので、他施設と比べて求人数が少ないのが現状です。

契約期間は２〜３ヶ月が多い傾向

冒頭部で少し言及しましたが、病院やクリニック、介護老人保健施設では原則派遣禁止ですが、産休代替・紹介予定派遣に限って派遣が許可されています。

紹介予定派遣の求人数はかなり少ないので、医療機関での派遣勤務は大半が産休育休の代替になります。

代替と言うことは、育休看護師が戻ってくるまでの間、つまり１年〜１年３ヶ月程度が限度になるので、契約期間も自ずと短くなります。

まとめ：目的に合わせた職場選択をしよう！

派遣勤務初心者なら、業務内容が限られている病院やクリニックの方が介護施設や訪問看護ステーションと比べて働きやすいでしょう。

時給を優先するのか、経験を優先するのか、勤務時間を優先するのか、派遣勤務をするなら何を目的に働くのかを明確にしておくと職場選びも楽になります。

なお、職場選びと同じくらい派遣会社選びも重要になってきます。

以下の記事では、看護師200人にアンケート調査をした上で口コミ評価の高い派遣会社を紹介していますので、合わせて読んでおくと良いでしょう。

看護師200人が選ぶ派遣会社ランキング！口コミから全12社を徹底比較