看護師の非公開求人とは?転職の成否を左右する非公開の理由と注意点を解説

転職活動を行なっていると「非公開求人」の存在を知ることになりますが、その真相についてちんと理解している人は少ないのではないでしょうか?

給与や待遇が良さそうな求人のイメージがありますが、決して条件が良いだけで非公開になっているわけではありません。

もちろん求職者にとって非公開求人に応募するメリットはありますが、注意しなければいけない点もあります。

そこでこの記事では、非公開求人をいまいち理解していない看護師に向けて、求人を非公開にする理由や応募のメリットなどを解説します。

みき

非公開求人って、条件が良い人気病院のイメージが強いです。でも、転職サイトのセールスアピールもあるんじゃないかなーって思ってます。

めぐみ

確かに、採用側からしたら応募がたくさんあればそれだけ人材を厳選できるし、わざわざ非公開にするメリットはなさそうだけど…。

ジョブス

非公開にするか否かはクライアントの意向次第なんですよね。非公開求人の事をよく理解していれば転職活動にプラスになります。まずは一般求人と非公開求人の違いを解説しましょう。

そもそも一般求人と非公開求人の違いとは?

転職サイトに掲載されている求人には2種類あり、一般求人(公開求人)と非公開求人に分けられます。

どちらも採用側が募集する求人である事に違いはありませんが、転職サイト内での取り扱いが異なります。

一般求人とは?

一般求人とは、誰でもアクセスすれば閲覧ができる求人です。

公開求人とも呼ばれており、転職サイトや転職情報誌、求人広告など、一般公開されているものを指します。

非公開求人とは

非公開求人とは、特定の条件を満たした人にだけ紹介される求人です。

転職サイトに登録することでコンサルタントから紹介してもらうことができます。

転職サイトが保有する求人数の40%が非公開求人

看護師の求人の場合、一般求人並みに非公開求人も多数あります。

例えば、マイナビ看護師では、全求人数56,000件のうち40%が非公開求人とされています。つまり、22,000件にも及びます。

他にも、看護のお仕事では50%、ナース人材バンクでは40%が非公開求人となっています。

「まだ情報収集の段階だから」と、転職サイトの登録を先延ばしにして公開求人のみをチェックしていては、自分が希望する条件に合致する求人を見逃してしまうかもしれません。

みき

不思議に思うことがあるんですけど、結局は同じ求人なのにいちいち非公開にする理由とメリットがあまりなさそうなんですけど…。

ジョブス

そう思う気持ちもわかります。ただあくまでもクライアント次第なんですよね。理由は主に5つあるので詳しく確認していきましょう。

採用側が求人を非公開にする5つの理由とは?

新卒採用であれば採用予定数が多いため、求人を公開して多くの看護学生から応募してもらった方が良いですが、中途採用の場合には話が異なります。

新卒採用と比べて募集人数が少なく、リクルーティングにはかなりのコストがかかるものなので効率的に求人の募集活動を行わなければなりません。

主に非公開にする理由は5つあるので、詳しく見ていきましょう。

5つの理由

  • 人気病院や企業求人は応募者が殺到し効率的な選考ができないため
  • 人柄も能力も優秀な人が「もしいれば」雇いたいため(じっくり人材を探したい)
  • 募集要項や求人内容を勤務している職員に知らせたくないため
  • 急募案件はサイト掲載前に求職活動中の人に紹介されるため
  • 新規事業に向けての募集を他社に知られたくないため

人気病院や企業求人は応募者が殺到し効率的な選考ができないため

大手民間グループ病院や黒字経営の独立行政法人、希少な企業求人などは、看護師から人気の高い求人先になるので応募者も数十人以上になります。

応募者が多いとそれだけやり取りを含めた書類選考や面接に時間を割かなければなりません。

例えば、書類選考だけで80人の応募があれば、1人の書類確認に10分かかるとしても13時間以上かかる大仕事になります。

さらに、書類選考後は、面接と筆記試験を行うので、採用にかかる時間とコストは計り知れないのです。

ジョブス

おかしな話ですけど夜勤ありの常勤募集なのに、日勤やパート希望の人からも応募があったりするんですよ。

めぐみ

それはよくあることみたいね〜。募集要項に経験3年以上って書いてるのに新人が応募してきたり、人事担当って結構大変なのよね。そう考えると非公開にする理由もわかるわ。

人柄も能力も優秀な人が「もしいれば」雇いたいため

無作為に看護師を募集するより、求める条件に合致した人にのみ応募してくれた方が採用側にとってメリットのあるケースがあります。

例えば、人気病院だろうが毎年数人は看護師が退職するので、看護師数が不足しているわけではないが「もし良い人がいれば」のスタンスで常に非公開として求人を募集していることがあるのです。

他にも、美容クリニックでは看護師が医療ではなくサービスを提供する意味合いが大きいので、お客様への接客が上手な質の良い人材を時間がかかっても採用したい時などにも活用されます。

みき

人材不足でなければわざわざ公開求人として出す必要はないんですね。確かに、公開求人だと経験が乏しい人の応募もありますもんね。

ジョブス

常に公開求人を出していると「人気がない」「定着しない」といったレッテルを貼られる事もあるので、それを防ぐ意味合いもあるんですよ。

募集要項や求人内容を勤務している職員に知らせたくないため

在籍している看護師よりも提示給与を高く設定している場合や管理職を募集する場合には、非公開になることが多いです。

実は、転職サイト内で現職場の求人情報を検索する職員が結構いるのです。

その時に、数年働いている職員より募集要項の給与の方が高かったり、現場から出世させるのではなく外部から管理職を募集するのはトラブルの種になります。

なお、病院の給与規定は細かく設定されているのでトラブルになることはありませんが、個人クリニックや介護施設、急募の場合には給与を高めに設定するケースがあります。

めぐみ

求人の募集要項って給与が給与28〜32万円、年収430〜470万円、みたいに幅を持たせてるから問題になることは少なそうな気がしますけど。

ジョブス

非常勤だと時給に幅を持たせて記載していることはほとんどないので、パートやアルバイトのケースでは結構あり得る話なんですよ。

急募案件はサイト掲載前に求職活動中の人に紹介されるため

病院とは異なり少数の看護師で運営している介護施設や企業の医務室などは、急な欠員があるとすぐに新しい人材を見つける必要があります。

このようなケースでは転職サイト上に公開される前に、サイト登録が済んでいる求職中の人にまず案内がされます。

すぐに応募者が見つからないと公開求人として転職サイトに掲載されることはありますが、ので、意味合い的には非公開求人とは異なりますが、公開までのタイムラグがあるという点では同じです。

ジョブス

転職サイトの求人情報はあくまでも転職サイト側が掲載だったり、編集をする必要があるんです。そのため、求人の掲載依頼をしても数日で対応してもらうのは難しいんです。

みき

何万件も扱う転職サイトなんて毎日急募案件の依頼がありますものね。だからこそ公開前からサイト登録者に求人案内がされるんですね。

新規事業に向けての募集を他社に知られたくないため

看護師を含めた医療職の場合、このケースでの非公開は稀です。

店舗を持たないIT関連の事業は先行者利益が大きいので、他社に情報を知られてしまうことは致命的な損失になります。

そのため、新しい事業やプロジェクトの立ち上げにおいて非公開で優秀な人材を集めることが一般的です。

ジョブス

訪問看護ステーションの立ち上げ時に非公開での募集があったことはありますが、このケースでの非公開はあまりないですね。

めぐみ

オープニングスタッフなら非公開にするより公開した方が多くの人を集められますものね。

看護師が非公開求人に応募する4つのメリットとは?

採用側にとって求人を非公開にする理由が多くあることがわかりましたが、もちろん求職者にとっても多くのメリットがあります。

主に4つのメリットがあるので詳しく見ていきましょう。

4つのメリット

  • 競争率の高い人気病院や希少な企業求人の情報を得られる
  • 条件の良い求人を紹介してもらえる可能性がある
  • 管理職を含めた重要なポジションに就ける可能性がある
  • 自身の持つ経験とスキルを活かせる職場を見つけることができる

基本的には採用側の理由(メリット)と重なる部分が多くあります。

何よりも転職サイトを登録しないと得られない人気病院や企業求人の情報を得られることは最大のメリットです。

ただし、非公開求人の中でも管理者や経験者を募集している場合には、「経験・知識・年齢」など、応募条件が複数設定されている求人もあるので、応募自体ができない場合もあります。

他にどんな非公開求人があるの?

人気病院以外にも、下記のような求人も非公開とされるとこが多いです。

非公開求人の例

  • 一般企業内での保険事業全般を行う産業保健師
  • 工場内で働く従業員の健康管理や衛生業務を行う産業看護師
  • 訪問看護ステーションの管理者
  • 地域包括支援センター相談業務
  • 専門学校や大学での看護教員
  • 看護国家試験対策予備校での講師

採用人数が1〜2人の企業求人は非公開で募集する方が効率的なので、公開されることはあまりありません。

みき

病院以外にも色んな業務があるんですね。確かにどの案件も募集数自体が少なそう。

めぐみ

保健師資格を持っているなら、産業保健師ってめちゃめちゃ人気みたいね。1枠に対して30〜50人以上の保健師が応募するみたいよ。

ジョブス

そうですね。ただ、お二人に知ってほしいのは、非公開求人という呼び名に惑わされないで欲しいという事です。

「非公開求人=優良求人」とは限らない!

非公開求人には人気病院や待遇の良い求人があると説明しましたが、必ずとも「非公開求人=優良求人」であるとは限りません。

非公開求人にするか否かは求人を出す企業サイドの意向次第です。

非公開求人として求職者を募集している大手病院や有名企業だからと言って、必ず優良な求人先とは限らないのです。

看護師の場合、公的病院は給与水準や手当額が高いので人気ですが、公的病院の6割が赤字であることから賞与マイナスの措置を行う病院もあります。

非公開求人という呼び名に惑わされず、求人情報を見極めることが大切です。

みき

非公開求人ならどれも「良い求人」だと思い込んでましたけど違うんですね。

めぐみ

あくまでも求人の見極めは自分で行わないといけないって事ですね。

ジョブス

コンサルタントの話を信用しすぎずに、求人を徹底的に分析しないといけませんよ。

みき

何事も自己責任ですもんね。そう言えば、ハローワークってどうなんですか?あこそも求人を紹介してくれますよね?

ハローワークはあくまでも求人の斡旋のみ

転職活動においては転職サイトを活用することが一般的ですが、未だにハローワークやナースセンターを利用している看護師もいます。

ナースセンターはまだしも、ハローワークでの求人探しはおすすめしません。

なぜなら、ハローワークに出ている求人は待遇の悪いものが多く、企業の内部情報など本当に知っておくべき情報は何一つないからです。

求人先との交渉も自分次第なので無駄に労力がかかります。求人を探すのなら転職サイトを優先して利用しましょう。

めぐみ

正直、ハローワークは全く当てにならないわ。そもそも、働いている人の多くが1年契約の相談員だし、医療業界に知見なんてないもの。

みき

ハローワークだと求人内容と実際の労働条件が異なっているとした苦情が年間4000件あるんですって。ちょっと信用できないなー。

まとめ:非公開求人を含めた効率的な転職活動を!

非公開求人だからと言って、全てが優れた求人というわけではありませんが、自分に最適な条件の求人がある可能性が高いことも事実です。

非公開求人も含めた情報収集を行うことで、転職が上手くいく可能性も高まります。

今だに求人情報誌やハローワークでアナログ的に情報収集している看護師がいますが時代遅れです。

転職サイトに登録したからといって無理に転職を勧められることはないので、情報収集の一貫として効率的な転職活動を行いましょう。