派遣看護師って実際どうなの?年収給料やメリットとデメリットを解説

派遣看護師の年収給料とメリットデメリット

正社員で働く看護師からすると、派遣という働き方は給料面やキャリアなど、長期的に考えると将来への不安があるように感じてしまい、興味があっても一歩踏み出せない人が多いのではないでしょうか。

ニュースにも取り上げられている通り派遣勤務には派遣切りのようなデメリットもありますが、人によってはデメリット以上にメリットもたくさんあります。

実際に派遣勤務する看護師は、看護師全体の1%に満たない5,000人程度ですが、派遣就業者数は急増しています。

この記事では、派遣看護師に興味がある方に、正社員と比べた場合の給料の差や、派遣勤務のメリットとデメリット、どんな人が派遣に向いているのかを解説します。

みき

この派遣の求人見てください、時給2,400円ですよ。8時間実働で1日19200円だから、20日勤務で384,000円?!えっ、派遣なのにこんなに貰えるんですか?

めぐみ

一般職の派遣って、看護師みたいに時給が高くないから、条件が悪いってイメージが付いてしまってるのよね。時給2400円は高額の部類だけど、時給2200円程度なら結構求人があるのよ。

ジョブス

めぐみさんの仰る通りです。派遣勤務する看護師の数はまだまだ少ないですが、給料面は正社員に負けじと劣らず、多様な働き方が定着してきている昨今ですから、これからもっと増えていくと思いますよ。

みき

でも、私みたいに派遣経験が全くないと、分からない事ばかりでなんか不安です〜。

ジョブス

大丈夫ですよ。派遣の仕組みを知れば納得できます。あと、派遣法改正で派遣社員が働きやすいように制度も変わっていってるんですよ。

そもそも派遣とは?派遣の仕組みと雇用関係

派遣社員とは、一つの病院や介護施設で働く正社員やパートとは異なり、派遣会社から病院や介護施設に出向する形態で勤務を行います。

業務上の指示命令系統は派遣先から受けますが、あくまでも所属は派遣会社になります。

派遣看護師の仕組み

社員と言っても、正社員とは異なる雇用形態ですが、厚生年金や健康保険などは正社員と全く同じ社会保険を享受する事ができます。

もちろん派遣社員への給料も派遣会社から支払われており、派遣先企業から給料の1.4〜1.6倍の派遣報酬をもらい、60〜65%の割合を派遣社員に還元します。

みき

60〜65%の割合って少なくないですか?もっと派遣社員に還元して欲しい気がしますけど。

ジョブス

割合をこれ以上高くしてしまうと、派遣会社として成り立たなくなってしまいますから。社会保険のお金だってこの利益から払ってるので、理解してくださいね。

派遣看護師のニーズとは?

少なくとも30年以上前から看護師の人手不足が指摘されていますが、充足している地域と不足している地域が顕著なので、全体として見ると未だに人材不足状態です。

このような背景があり、看護師の派遣ニーズは高く売り手市場です。そもそも派遣勤務する看護師数は多くないので重宝されます。

ただし、大学附属病院や病床数400床以上の総合病院は、看護師からの人気が高く入職希望者が多いので、正職員・パート・夜勤専従者が効率よく勤務し、派遣社員の需要はほぼありません。

個人クリニックも同様で、小規模な人員で業務が成り立つのでわざわざ割高な派遣社員を雇うこともありません。

そのため、小〜中規模病院と介護施設に主な派遣需要があります。介護施設であれば臨床経験が1年程度あれば働くことができるので、派遣経験の浅い看護師の受け皿になっています。

めぐみ

看護経験が全くないのは厳しいけど、経験が浅くても介護施設なら派遣勤務できるのね。

みき

派遣勤務するのが初めてならいいかもしれないけど、介護施設って時給低そうだな〜。

ジョブス

いえいえ、病院派遣の方が時給は低い傾向にあるんですよ。たぶん派遣で最も気になる点は給料面ですよね。

みき

そうです、そうです!やっぱり正社員と比べて給料の差があったらキツイです。

ジョブス

そんなみきさんには朗報です。実は医療職である看護師の派遣時給は高いので、正社員と比べても大きな差はないんですよ。詳しく年収相場や正社員との比較を見ていきましょう。

派遣看護師の年収給料相場はいくら?

看護師の年収と給料

派遣看護師の時給は、地域と業種によって大きく変動します。

地域別|派遣看護師の時給

東京エリア 1,800〜2,200円
都市圏エリア 1,700〜2,100円
地方エリア 1,500〜2,000円
僻地エリア 1,400〜1,900円

東京都内でも、港区や新宿区、渋谷区などは時給2000円以上の求人が多くありますが、奥多摩周辺は僻地エリアになるため時給1700円前後の求人が多いです。

都市圏エリアとは、都道府県ごとに分けられるものではなく、県庁所在地に位置付けられるような生活する上で不便のないメインエリアの事です。

エリアに関しては、人員不足の緊急度によって大きく左右されるので、あくまでも参考時給時になります。

他に、看護管理職の経験があるか、週5日のフルタイム勤務できるかによっても時給が変わってきます。

業種別|派遣看護師の時給

病院 1,500〜2,100円
クリニック 1,700〜2,100円
介護施設 1,800〜2,100円
訪問看護 1,700〜2,100円

意外に思われるかもしれませんが、病院の派遣時給は、介護施設や訪問看護と比べて低い傾向にあります。

病院やクリニックへの派遣勤務は、産休者の代替か紹介予定派遣、僻地にある医療施設である事が条件です。

医療施設の求人数は、介護施設や訪問看護の10分の1程度と少ないことからわかるように、派遣社員の登用に積極的ではありません。

ジョブス

ちなみに、パートよりも派遣の方が300〜500円時給が高いんですよ。1日換算すると3000円以上は給料が変わってきますね。

正社員との年収比較

正社員である看護師の平均年収は480万円です。1日8時間、年245日勤務(年間休日120日)で時給換算すると、時給2449円になります。

つまり、この金額を派遣時給として超える事ができれば、給料面でのメリットがありますが、時給2400円を超える派遣求人は珍しいので金銭面では正社員に軍配が上がります。

ただし、賞与を含む正社員の平均年収480万円と賞与のない派遣勤務との給料差は、そこまで隔たりのあるものではないことがわかります。

めぐみ

むしろ、派遣勤務の方が平均年収並みの年収をもらいつつ、サービス残業なしで定時退社できるから、クオリティオブライフは高まりそうね。

正社員の生涯賃金をシミュレーション

年齢 平均年収×期間 総給与
25〜29歳 408万円×5年間 2,040万円
30〜34歳 432万円×5年間 2,160万円
35〜39歳 456万円×5年間 2,280万円
40〜44歳 479万円×5年間 2,395万円
45〜49歳 491万円×5年間 2,455万円
50〜54歳 526万円×5年間 2,630万円
55〜59歳 542万円×5年間 2,710万円
1億6,670万円+退職金

派遣看護師の生涯賃金をシミュレーション

年齢 時給×勤務時間×日数×期間 総給与
25〜29歳 2200円×8時間×245日×5年間 2,156万円
30〜39歳 2300円×8時間×245日×10年間 4,508万円
40〜49歳 2400円×8時間×245日×10年間 4,704万円
50〜59歳 2500円×8時間×245日×10年間 4,900万円
1億6,268万円

正社員で管理職に就いたり、派遣で時給2200円以上の案件を継続して受けられるかどうかによって、給料の差は大きく変わりますが、どちらにしろ正社員の生涯年収「1億6,670万円+退職金」、派遣看護師の生涯年収「1億6,268万円」の結果には驚きませんか?

退職金を含めない場合、生涯年収の差は402万円なので、派遣看護師の健闘ぶりがわかると思います。

病院で2〜3年の勤続経験さえあれば、派遣なら早い段階で正社員より稼ぐ事ができますし、生涯賃金でもそこまで大きく差が開くことはありません。

休日に開かれる勉強会、しぶしぶ参加しなければいけないレクレーション、サービス残業からは解放されるので、もっと看護師は派遣を利用しても良いのではないでしょうか?

ジョブス

派遣看護師の時給はこれからも維持もしくは上がる事が予想されるので、時給が下がる可能性は低いので安心してください。

みき

派遣って待遇が悪いイメージがあったけど、誤った知識だったんですね。生涯年収で比べるとそこまで大きな差がなくて驚きです。

ジョブス

医療職の場合、派遣の時給が高いですからね。職種は変わりますけど、薬剤師なんて時給5000円の求人もゴロゴロありますから。

派遣看護師6つのメリットと5つのデメリット!

前述した通り給料面から分析すると派遣勤務は決して損をする働き方ではない事がわかりました。

もちろん、派遣のメリットとデメリットは金銭面以外でも多くあります。派遣勤務するか否かの判断をするためにも、両方理解する必要があります。

まずは6つあるメリットから見ていきましょう。

派遣看護師6つのメリット

6つのメリット

  • 時給が高いので夜勤をしなくても高い給料が得られる
  • サービス残業や勉強会に出席する必要がない
  • 人間関係が合わなければ派遣先を変更できる
  • 厚生年金や健康保険などの社会保険は正社員と同様
  • ジェネラリストとしてのスキルアップに繋がる
  • 副業が禁止されていない

時給が高いので夜勤をしなくても高い給料が得られる

病院勤務の派遣では時給相場にばらつきがありますが、介護施設や訪問看護では、日勤勤務で時給2,100〜2,400円の求人が多くあります。

身体的な負担をかけなくても夜勤有りの看護師より稼ぐ事ができます。

サービス残業や勉強会に出席する必要がない

どの医療施設でも重要視されるコンプライアンスですが、未だに労働基準監督署からの是正勧告は増えるばかりです。

実際、岩手県立中央病院と公立玉名中央病院のサービス残業による是正勧告は記憶に新しいと思います。公立病院だとしても、コンプライアンスが徹底されていない状況が数多くあるのです。

しかし、派遣看護師は厳密に定められている派遣契約に基づいて就業します。サービス残業の心配がなく勉強会に出席する必要がないのは、限りある時間を有効に活用するためにもメリットになります。

「資格取得を目指して勉強する時間が欲しい」「家族と過ごす時間を大切にしたい」など、「自分の時間を持ちたい」と思う方にはオススメの雇用形態です。

人間関係が合わなければ派遣先を変更できる

転職理由の上位にランキングされる「人間関係」。人間関係の根本を解決する事は難しいので、常に職場が悪い雰囲気である事が往々にしてあります。

解決策は「辞めること」しかありません。さすがに派遣の契約期間中は、人間関係にストレスがあっても働く必要がありますが、契約期間と言っても2~3ヶ月。契約が終了したら継続せず他の派遣先に移ることができます。

厚生年金や健康保険などの社会保険は正社員と同様

社会保険の加入条件はありますが、「通常派遣(2ヶ月以上かつ週20時間以上)」であれば、厚生年金・健康保険・雇用保険に加入できるため、正社員と全く同じ社会保障を受ける事ができます。

詳しくは以下の記事で詳しく解説しています。

派遣看護師の社会保険派遣看護師でも社会保険(厚生年金・健康保険・雇用保険)に加入できる?

ジェネラリストとしてのスキルアップに繋がる

派遣先の業種によって必要となるスキルは異なり、病院なら配属される診療科のスキル、介護施設なら患者の健康管理や介護ケア、訪問看護なら一人で患者をサポートするスキルなどです。

派遣は2〜3ヶ月単位の契約になるため、契約の更新がない場合には、本人の希望に合わせて様々な業種に勤務できるため、ジェネラリストとしてのスキルを身につけることが出来ます。

雇用側からしたら様々な経験を持つ看護師の方が、医療現場で応用が利くので重宝されやすいです。

副業が禁止されていない

2018年1月に厚生労働省が「モデル就業規則」にある副業禁止に関する規定を削除しましたが、未だに多くの医療施設では、就業規則に副業の禁止規定を設けています。

自己責任+終身雇用制度が崩壊している状況の中で、副業が禁止されていない派遣雇用は大きなメリットです。

年金がもらえない可能性がある中で、会社に依存しない働き方は、将来を生き抜くためにプラスに作用されます。

みき

正社員で働いている人からすると派遣って不安定なイメージがありますけど、メリットってたくさんあるんですね。

めぐみ

自分の人生に責任を持ってしっかり考えてる人の方が派遣勤務を選択してるように感じるわね。

派遣看護師5つのデメリット

5つのデメリット

  • 同じ派遣先で働くことができるのは原則3年のみ
  • 常に高い時給の派遣先で働けるとは限らない
  • 経験や実績が重要なので看護経験が乏しいと厳しい
  • キャリア形成ができないので管理職にはなれない
  • 管理職経験者でも時給2,500円が頭打ち

同じ派遣先で働くことができるのは原則3年のみ

看護師の派遣勤務は3ヶ月更新が一般的で、契約を更新し続けたとしても最長3年間しか同じ職場で働くことはできません。

時給も人間関係も満足いく派遣先でも職場を変えなければいけないのです。派遣先が派遣社員を直接雇用すれば問題ありませんが、直接雇用する前に常勤の看護師を確保していることが一般的です。

詳しくは以下の記事で詳しく解説しています。

派遣看護師が関わる労働者派遣法派遣看護師が知っておくべき労働者派遣法とは?法改正でどう変わった?

常に高い時給の派遣先で働けるとは限らない

派遣先は自分で選ぶことができるので、時給の低い派遣先を選ばなければ問題ありません。

ただし、通える立地や業務内容を優先すると常に高い時給の派遣先で働けるとは限らないのです。

経験や実績が重要なので看護経験が乏しいと厳しい

3ヶ月〜1年以内の短期間で派遣先を渡り歩くことになるので、臨床経験の乏しい看護師だと対応できないことがあります。

最低でも病院で1年程度の勤務実績が必要になります。ただし、介護施設に関しては、看護経験がなくても勤務できることもあります。

キャリア形成ができないので管理職にはなれない

将来的に管理職になりマネジメントをしたいと考えている人には向いていません。

派遣会社が派遣社員のキャリア形成を支援することはないので、一生プレイヤーとして派遣先で働き続けることになります。

ベテラン看護師でも時給2,500円が頭打ち

派遣看護師と正社員の生涯年収に大きな差はないと言っても、個人クリニックや介護施設を除いて総合病院なら、長年働く役職のある看護師の方が稼ぐことができます。

当たり前ですが派遣社員に昇級や賞与はないので、契約時給で働く必要があり、看護経験が豊富なベテランでも2,500円がマックス時給になります。

ジョブス

派遣のデメリットでよく言われるのが「安定性」なんですが、医療専門職の看護師は売り手市場なので、心配する必要はないんですよね。

みき

気に入った職場でも更新されないと、働けないってのは辛いけど、割り切って働いている人には良さそうですね。

めぐみ

職場ごとにルールがあるから、働き始めはそれなりにストレスもあるだろうから、柔軟性のある人にはあってそうだわ。

失敗しない派遣会社と派遣先の選び方

看護師の派遣会社の選び方

最も大事なお給料、そしてメリットとデメリットを理解した上で、いざ派遣看護師として働こうと決めたら、どこの派遣会社で、どの派遣先を選べばいいか決めかねる事態がやってきます。

失敗しない派遣会社と派遣先の選び方を確認しておきましょう。

派遣会社の選び方とは?

8つのポイント

  • 求人数は1000件以上あるか
  • 設立から10年以上の実績があるか
  • 関東、関西以外にも地方エリアに支社があるか
  • 福利厚生を整備し、有給が気軽に取得できるか
  • 研修制度を整え、能力開発に積極的か
  • 派遣社員へのフォローとケアはあるか
  • プライバシーマークは取得しているか
  • マージン率は公開しているか

チェックすべきポイントは多いのですが、どれも派遣先選びで重要な指針です。

派遣会社のおすすめランキングは、以下で詳しく解説していますので合わせてチェックしてみてください。

看護師の派遣会社ランキング看護師200人が選ぶ派遣会社ランキング!口コミから全12社を徹底比較

派遣先の選び方とは?

2つのポイント

  • 派遣社員が多い職場ではないか
  • 派遣先の会社規模は小規模ではないか

派遣先の情報は、営業担当が最も詳しいのですが、上記の2つのポイントを念頭に自分でも派遣先をふるいにかけられるようにしておくと良いでしょう。

第一前提として、雇用する側にとって派遣社員は常勤やパートより1.5倍は割高です。割高な派遣社員が多い職場というのは、人材が定着しない、つまり劣悪な職場環境や人間環境が蔓延している可能性があります。

また、離職率の悪さ及び給料の低さは会社規模と比例するため、できる限り規模の大きい派遣先を選ぶようにしましょう。

看護師の派遣会社ならココがおすすめ!

看護師専門の大手派遣会社と言えば「看護のお仕事派遣」「MCナースネット」「看護ルー」がありますが、特に「看護のお仕事派遣」は、福利厚生とサポートが充実している派遣会社として定評があります。

看護のお仕事派遣登録フォーム
看護のお仕事派遣登録フォーム

看護のお仕事派遣は、求人数も支社数も会社規模も前述した「派遣会社の選び方」に合致しているためおすすめです。

ただし、対応していないエリアもありますので、その場合は、MCナースネットを利用しましょう。

ジョブス

派遣勤務をしようか、どうしようか悩んでいる看護師は、まずは相談することから始めると良いですよ。

看護のお仕事派遣 公式サイトはこちら

名前や連絡先などの必要事項を記入したら登録完了です。登録後は、担当者から電話で連絡がきますのでご自身の状況や勤務条件などをまず相談しましょう。心強いサポートをしてくれますよ。